登記完了後の手続き - 登記事項証明書について
無事に会社設立でき、法務局の会社登記が完了したら、 登記完了後にできる手続きを進めていきましょう。
会社の登記完了後に法務局で受け取れるもの
登記完了後に受け取れる主な書類は以下のものです。
- 登記事項証明書(登記簿謄本) 1通600円
- 印鑑証明書(会社代表印のもの) 1通450円
- 印鑑カード 無料
登記事項証明書の手数料は、以前は1,000円でしたが、 その後の改定で値引きされ、書面請求で600円になりました。 オンラインで請求をし、郵送してもらえば1通500円になります。 オンラインで請求をし、窓口まで取りに行けば480円まで安くなります。 登記事項証明書のオンライン請求について
司法書士に登記申請をお願いした場合は、 上記書類を事前に上記書類が何部ずつ必要か聞かれ、用意してくれるはずです。
後述しますが、登記事項証明書は、税務署、市町村役場、社会保険事務所をはじめとして、 会社名義の銀行口座の開設やクレジットカード、事務所の賃貸契約など、様々な契約に必要となります。 そのため、複数の手続きを同時に進行したい場合には、複数枚発行しておくことをおすすめします。 登記事項証明書・印鑑登録証明書が必要な主な手続きまとめ
登記事項証明書の種類について
以前から「登記簿謄本」という呼び方が一般的でしたが、 法務局がコンピュータ化されたことで「登記事項証明書」という呼び方に変更されました。
登記事項証明書には、大きく分けて「全部事項証明書」と「一部事項証明書」があります。 そして、それぞれに「現在事項証明書」「履歴事項証明書」「閉鎖事項証明書」があります。
書類名称 | 概要 |
---|---|
現在事項証明書 | 証明書の申請をするときに、その時点で有効な登記事項だけが記載されている登記事項証明書 |
履歴事項証明書 | 現在事項に加え、会社の今までの登記履歴が記されている登記事項証明書 |
閉鎖事項証明書 | 会社が解散したり、移動して法務局の管轄が移った場合の登記事項証明書 |
会社設立後の事務手続きで必要になるのは「履歴事項全部証明書」です。 一般的にはこの書類を使用して、会社の存在を証明することが多いです。 そのため、いろいろな言い方がされますが、会社設立後のこれから使う書類としては、 「登記事項証明書 = 登記簿謄本 = 履歴事項全部証明書」と、同じ意味でとらえても構いません。
登記事項証明書が必要な手続きについて
登記事項証明書は、何通用意しておけば良いのでしょうか? これから何の契約をするかによって必要な部数が異なりますが、 主には以下の手続きで上記の登記事項証明書(履歴事項全部証明書)が必要になります。
手続き名 | 提出先 | 必要書類 |
---|---|---|
法人設立届出書 | 税務署 | 履歴事項全部証明書 1通 |
法人設立届出書 | 都道府県税事務所 | 履歴事項全部証明書 1通 |
法人名義の口座開設 | 各金融機関 | 履歴事項全部証明書 1通 |
会社を設立したことを税務署や都道府県へ知らせるために、 会社設立してから2ヶ月以内に「法人設立届出書」と一緒に履歴事項全部証明書を税務署へ提出する必要があります。
東京都の場合は税務署と都税事務所の2箇所に、それぞれ提出をすればOKです。 他の都道府県の場合には、税務署と都税事務所に加えて、市役所をいれた合計3箇所に届出書と履歴事項全部証明書を提出します。
それぞれの機関は、登記事項証明書について「3ヶ月以内に発行したものを提出してね」と定めていることが多いです。 また、原本でなくコピーの提出でも認められる提出先もあります。
その他、事務所の賃貸借契約、固定電話・携帯電話の契約、役所への許認可の届出など、 法人契約の際に提出を求められます。
承認されれば、後に書類を返してくれる場合が多いのですが、 手続きをする時期が重なってしまうこともあるので、少し多めに作っておくことをおすすめします。 それでも何通つくれば良いのか見通しが立たないということであれば、 5通前後を目安にすればよいでしょう。 銀行口座も複数作るのが普通ですので、このぐらいの数は必要でしょう。
履歴事項全部証明書・印鑑証明書が必要な手続きまとめ
会社設立後にやる10のこと
会社設立の10ステップ
- 会社の基本情報を決める
- 会社印鑑を発注する
- 税理士・司法書士と契約する
- 個人の印鑑証明書を取得する
- 本店所在地の確定
- 定款の作成・認証
- 資本金の払い込み・通帳コピー
- 残りの登記書類を作成する
- 法務局へ登記申請をする
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